藺相如(りんしょうじょ)と廉頗(れんぱ)の友情

藺相如(りんしょうじょ)の逸話も3つ目になりました。

僕はこの3つ目の逸話がやっぱり一番好きですね。

こんな話が藺相如と廉頗の間にあったなんて、感動的ですからね。

藺相如と廉頗は全然タイプの違う人間なので、そこに友情が生まれるというのは、

感動的でしかないです。

では、そのお話に興味のある方は↓を読んでみてくださいね(*^_^*)

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廉頗の嫉妬

 

藺相如は功績(完璧、黽池の会)等により上卿(大臣級)に任命されたが、

歴戦の勇将廉頗は彼の異例の出世を妬み、

誰彼かまわず藺相如への不満を漏らし、

「ワシは趙の将となって以来、野戦攻城に大功がある!

藺相如は、舌先だけでそのワシの上と成った。

元は卑しい身分なのにだ。その下に居ることなど我慢ならぬ。

奴めを見たら必ず辱めてやる!!

と言い続けた。

叩き上げの軍人で、常に戦場で生死を晒しながら秦の侵攻を防いできた実績と自負のある彼は、

元々宦官の食客であり武勲も無く弁舌だけで自分と同格、

更に位は上に成り上がったことが気に入らなかったのである。

また辱めるのも実直な廉頗のこと、実際に行うであろうことは想像に難くない。

藺相如はこれを知って、廉頗と会わぬように病気と称して屋敷に篭り、

宮中に参内するときも廉頗が居ない日を見計らうようにしていた。

藺相如が恐れるものとは?

ある日、車で外へ出た藺相如は道で廉頗と偶然会いそうになりすかさず脇に隠れた。

その夜、藺相如の従者一同から折り入って話があると申し入れられた。

「我々が親戚縁者の下を離れあなたに仕えるのは、

あなたの高義を慕っているからである。

しかし、今日の主人の行いは匹夫(取るに足らない男)でさえも恥じ入るような行いであるのに、

全く恥じるそぶりもない。

最早仕えることは出来ない!」

と従者達に告げられる。

これを聞いた藺相如は

「お前達、秦王と廉頗将軍ではどちらが恐ろしいか?」

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と聞き、従者達は

「勿論秦王です。」

と言った。

藺相如は

「私はその秦王を叱りつけ、居並ぶ秦の群臣たちを辱めたのだ。

この相如役立たずとはいえ廉頗将軍を恐れる訳があろうか。

思うにあの秦が趙を攻め切れていないのは、私と廉頗将軍が健在であるからこそだ。

いま私と将軍が戦えば、両虎相討つようにどちらも生きるということはない。

私がこのような行動をとるのは、個人の争いよりも国家の危急を優先するからだ。」

と答えた。

従者達は、その深い思慮と器量に深く感じ入り頭を下げた。

 

藺相如がもっとも恐れるものとは、廉頗将軍ではなく、秦王でもなく、

内輪で争い、秦国につけいる隙を与えることだった。

 

藺相如と廉頗、二人の友情

この話は宮中でも噂となり、これを聞いた廉頗は心打たれ、自らを恥じて藺相如の屋敷を訪れた。

そして藺相如の前に肌脱ぎして座し、背負っていた茨の鞭を差し出して

廉頗は、

「藺相如殿、この卑しき者は、貴方の寛大なお心がここまでのものとは存じあげなかった。

この鞭で気の済むまで打って頂きたい。

しかし貴方に今まで与えた屈辱を考えれば、それでも足りようか。」

と許しを請うた。

これに対し藺相如は

「将軍が居るからこその趙です。」

と快くこれを許した。

更に心打たれた廉頗は

「藺相如殿、貴方の為ならばこの首を刎ねられても悔いはござらぬ!」

と誓い、

藺相如も

「私も将軍のためならば、喜んで首を刎ねられましょう!」

と誓った。 こうして二人は互いのために頸(首)を刎ねられても悔いはないとする誓いを結んだ。

これが「刎頸の交わり」「刎頸の友」の故事の由来である。

 

 

僕自身、この逸話を読んだ時、もの凄く心に響いてしまいました。

こんなにも心を打たれる話が残っているんですね。

キングダムにはこの逸話は出てこないかもしれませんが、

藺相如と廉頗のこの友情の話は知っておいて損はないです。

何度読んでもちょっと目に涙が浮かんできます。

 

この二人の友情の話もキングダムにもちょこっとでもいいから載せて欲しいなと感じました。

外伝的にでも面白いと思いますね。

もし仮にキングダムに掲載されたら120%泣ける自信がありますからね。

 

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ではでは。